CHARACTER登場人物

• • 桜井 郁彦SAKURAI FUMIHIKO

    

    万人が振り返るほどの際立った美しい顔は母親譲りだが、幼少期に原宿を母親と歩いていて、郁彦だけが芸能事務所にスカウトされ、気分を害した母親に置いてきぼりにされた苦い記憶がある。
    家族構成は素行不良の母親のみ。父親は有名な画家だが、殆ど会ったことがない。
    成績よくスポーツも得意だが、目立つことが嫌いなのと、人嫌いで協調性に欠けるため、役職にはほとんど就いたことがない。口数は少ないが、ひとたび口を開くと辛辣で皮肉屋。 表情の変化も乏しく、気に入らないことには目力で抗議する一番やなタイプ。 身長は170ぴったり。中一の終わりまではクラスで一番背が高かったが、そこで伸びが止まったのがコンプレックス。
    小学四年生の時に、生涯の親友となる飯島拓海と運命の出会いをする。 他人に興味ないと言いながら、拓海に対してだけは強い独占欲がある。 食べることにあまり興味がなく小食だが、好き嫌いが多いわけでもなく、拓海が勧めれば何でも食べる。

  • 甲斐 亨KAI TORU

    

    麗しく精緻な目鼻立ち、身長は178 (高2時点、まだまだ成長期)、学年トップの頭脳、バスケ部主将。生徒会役員。
    爽やかで朗らか、人望も厚く、校内随一の知名度を誇る。 とにかくキラッキラした優等生っぷりだが、幼少期由来のストレスを内面に抱え、何事にも上っ面だけ、空っぽな自分に気づいていて、拗らせに拗らせたあげく外面は完璧につくろえるようになった典型。 中等部以来の悪友である南部義孝だけには長年被った化け猫の皮を見せている……というかいつのまにか見破られてた。
    家族構成はワークホリックな父親のみ。鎌倉の父方の祖父母に可愛がられたがどちらも亡くなった。 祖母からは料理を、祖父から剣道を教わっていて、実は段持ち。
    小学校の頃に女子にもてまくって面倒ごとに巻き込まれたことと、南部義孝の熱心な(？)勧誘により、中学は男子校、かつ部活動はバスケ部を選んだ。

  • 飯島 拓海IIJIMA TAKUMI

    

    色白のちっさな丸顔、ぱっちり目、ひよこ頭。 男子校の制服を着ていても女子中学生に間違えられる奇跡の童顔。
    身長は165。(高１時点、成長期はまだこれから) 心臓に先天的な軽疾患があり(手術で一応は完治)、小児喘息もあったため、過保護に育った。
    家族構成は、心臓外科医の父親、専業主婦の母親、父方の祖母。
    幼少期は少女めいた外貌と虚弱さ内気さゆえに揶揄われることがよくあったが、おっとりとした話し方やキュートな笑顔に、ひそかなファンは多い。ただし、郁彦の目力のせいで誰も近づけていない。
    郁彦が自分に強く思い入れてくれていることは、普通にうれしいと思えるおおらかな子。 手先が器用で、料理も工作も裁縫も得意なのは自他ともに認めるところ。 一番好きなのは絵を描くこと。絵の腕前だけは微妙。 極端に甘いものと極端に辛いものが大好き。

  • 南部 義孝NANBU YOSHITAKA

    

    尖った鼻先と顎、切れの良いツリ目の、甘さを完全にそぎ落とした強面で老け顔。 よく見れば端正な顔立ちなのだが、その威迫ゆえにたいていの人はびびってしまってよく見るどころではない。 身長190を超す大男(さすがに成長期は終わったと思いたい)、足のサイズは30センチ。 バスケ部では不動のセンター。
    外貌にそぐわぬ読書家かつ芸術的素養も備える博覧強記ぶりだが、初対面が最悪だったため郁彦へのアピールにはあんまり役に立っていない。 その他趣味は無駄に多く、スポーツ全般、操縦系全般が好きで、モトクロスでの留学経験もあり。
    家族構成は、大手商社のヒラ取である父親、児童文学の翻訳家の母親、年の離れた姉。
    亨のことは、拗らせぶりが面白く、自分の弟分だと思っているが、周囲は、飼い主(亨)と狂犬(義孝)の関係と見ている。 牛飲馬食という四文字熟語は彼のためにある。